中学校剣道部の体罰問題で学校の在り方を考える

大分市立中学校剣道部の体罰の実態がテレビで流れていました。保護者が撮影していたものです。約2年前のもののようですが、保護者が映像を教育委員会に示しても、教育委員会は行き過ぎた指導、ということで済ましていたようです。それが今回、全国に流れたことで教育委員会もやっと体罰があったことを認めました。教育委員会にしても行政にしても、とにかく事を小さくみせようとする姿勢があります。

あの映像を見れば、体罰という言葉も生ぬるい、明らかに生徒に対する暴力行為です。それを行き過ぎた指導で済ますとは、いったいどういう感覚をしているのでしょうか。

保護者がいくら解任を要求しても、教育委員会は、教職員に対する体罰禁止規定はあるが、外部指導員に対する規定がないから、ということで何ら対応していなかったようです。今回、問題が全国的に明らかになったことで、外部コーチに対する体罰禁止規定を明文化するようです。

外部コーチに対する縛りをきつくすると、みんなボランティアでやってくれているから、なり手がいなくなってしまう、というような理由から、これまで何の規制もなかったようです。そういったことを考えると、事は大分市の中学校だけの問題ではないように思います。全国的に、他の学校でも日常的に外部コーチによる体罰が行われていることは推測できます。全国的な実態調査と対応が必要でしょう。

うちの子どもも小学校で部活動をしていて、外部からコーチを招いていました。子どもが通っていた小学校は全校生徒合わせても100人くらいの比較的小規模の学校でした。地方ではそれくらいの規模の学校が普通です。学校も子どもたちも地域と密接に結びついていますから、部活動での体罰など問題にもなりませんでした。地域の人たちみんなが、本当に子どもたちのことを大切にしています。子どもたちも伸び伸びと元気に過ごしていました。学校の規模と教育効果について検証したコールマン報告というのがあります。学校の規模が小さいほど教育効果が高くなるという結果をアメリカの学校の大規模なデータを元に導き出したものです。いま、小規模校の統廃合問題が全国的に起きていますが、こうした部活動のありかたを考えても、小さな学校の方が、子どもたちにとってメリットが大きいと言えます。

部活動での体罰問題をきっかけに、体罰一掃とともに、学校での部活動の在り方や学校規模の問題を考えるきっかけとしてもよいのではないかと思います。
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